【実飲レポート】NAPARBEER(ナパルビア)「PARADISE?」を北千住で飲んでみた!喉を潤す一杯が導く、日々の喧騒を忘れさせる楽園とは?

北千住に数ある名店の中でも、クラフトビール好きなら誰もが知る「びあマ」。その落ち着いた雰囲気の中で、ふと手に取った一本のビールがありました。その名は、スペインのブリュワリー、ナパルビアが造るジャーマン・ピルスナー「PARADISE?」。ラベルに書かれたこの問いかけに、一体どんな答えが隠されているのか。喉が渇いた身体に染み渡る、至福の一杯をレポートします。

スペイン生まれのジャーマン・ピルスナーってどういうこと?

伝統的なドイツのレシピで造られたジャーマン・ピルスナーが、なぜスペインの地で生まれたのでしょうか。この意外な組み合わせに、私は一口飲む前から好奇心を掻き立てられました。

意外な組み合わせに隠された、クラフトビールの奥深さ

クラフトビールの世界は、ときに予期せぬ出会いを私たちに与えてくれます。ドイツのビール文化と言えば、厳格なビール純粋令に代表されるように、伝統的な製法を守り抜く姿勢が特徴です。一方、スペインのブリュワリー「ナパルビア」は、独自の解釈と情熱を注ぎ込み、伝統的なスタイルに新たな息吹を吹き込んでいます。この「PARADISE?」は、まさにその象徴と言えるでしょう。

伝統と革新が交わる、ブリュワリー「ナパルビア」とは

ナパルビアはスペイン北部のナバラ州にあるブルワリーで、2009年に設立されました。クラフトビールシーンでは比較的新しいブルワリーでありながら、彼らが目指すのは、伝統的なビールスタイルを尊重しつつ、常に新しい挑戦を続けることです。彼らのビールには、地元スペインの食材を使ったり、ユニークなホップの組み合わせを試したりといった革新的なアプローチが見られます。しかしこの「PARADISE?」に関しては、伝統的なジャーマン・ピルスナーのレシピに忠実に作られている点が興味深いですね。

「さらっとクイっと」飲めてしまうその軽快さの正体

このビールを一口含んだ瞬間、私は「なるほど、これこそがピルスナーの醍醐味か!」と再認識しました。同じ日に飲んでいた、香りが強烈で重厚なカールストラウスIPAとはまったくの別物。まさに「さらっとクイっと」飲めてしまう、軽快な飲み心地が際立っていました。

麦芽とホップが織りなす、完璧なバランス

このビールの軽快さは、単に水っぽいわけではありません。その秘密は、絶妙なバランスにあります。

グラスに注がれた「PARADISE?」は、美しいゴールデンカラーを放ち、その上に純白でキメの細かい泡が乗っています。口に含むと、最初に感じるのは、麦わらやシリアルを思わせる柔らかな麦芽の甘み。これが嫌な甘さではなく、まるで太陽の光をたっぷり浴びた穀物のような、自然で心地よい風味なんです。

その後に、テトナンガーホップ由来のグラッシーな香りと、適度な苦味が追いかけてきます。この苦味が、甘みを引き締め、喉越しをスッキリとさせてくれる。どちらかが突出することなく、互いを引き立て合っているんです。この完璧なバランスこそが、何杯でも飲み続けたくなるような中毒性を生み出しているのだと感じました。

喉を通り過ぎる瞬間の、繊細なアロマとフィニッシュ

このビールのもう一つの魅力は、そのフィニッシュ(後味)にあります。スッと喉を通り過ぎた後、口の中に残るのは爽やかなホップのアロマと、クリーンな飲み口。重たい余韻が一切なく、まるで澄んだ空気を吸い込んだかのように爽快なんです。これは、まさに「空腹時でもいい具合にスイスイ飲める」という感覚。食前酒として、あるいはスポーツの後の一杯として、この上ない一杯だと感じました。

「PARADISE?」楽園はどこにあるのか、飲みながら考えてみた

グラスを傾け、このビールを味わいながら、私はふとラベルに書かれた「PARADISE?」という言葉の意味を考えていました。なぜ、このビールに「楽園?」という問いかけが込められているのだろうか。それは、私たちに「あなたにとっての楽園とは何か」を問いかけているのかもしれません。

日常の喧騒からの一時避難

私たちの日常は、時に慌ただしく、ストレスに満ちています。仕事のプレッシャー、人間関係の悩み、終わりのないタスク…。そんな中で、私たちは無意識に心の安らぎを求めているのかもしれません。この「PARADISE?」は、まさにそんな日常から私たちを解放してくれる一杯だと感じました。

「びあマ」の落ち着いた空間で、ただ静かにビールを飲む。その行為自体が、私にとっての小さな楽園でした。外の喧騒はどこか遠く、一口飲むごとに心がクリアになっていく。このビールは、そのクリーンで爽やかな飲み口によって、私たちを日常から切り離し、心と身体をリセットさせてくれる。それは、まるで心を休めるための「一時避難場所」のような存在です。

一杯のビールがもたらす、至福の瞬間

「楽園」と聞くと、私たちは壮大なリゾート地や、非現実的な世界を想像しがちです。しかし、本当の楽園は、案外身近なところにあるのかもしれません。喉が渇いたときに飲む、この上なくおいしい一杯。仕事終わりに、ホッと一息つく時間。友人や恋人との他愛もない会話。

この「PARADISE?」を飲んで、私はそんなことを思いました。喉を潤し、心を解き放つこの一杯は、豪華なリゾートや高価な食事よりも、私たちに本物の「至福」を与えてくれる。それは、決して派手ではないけれど、心から満たされる瞬間。このビールがもたらすのは、そんな「小さな楽園」なのかもしれません。

このビールを飲むべき人・飲むべきタイミング

ここまで語ってきたように、この「PARADISE?」は非常に軽快で飲みやすいビールです。決して派手さはありませんが、だからこそ多くの人に愛されるポテンシャルを秘めていると感じました。

こんな気分の時に飲んでみてほしい

どんな人に、どんな時に飲んでほしいかをまとめると、以下のようになります。

  • クラフトビール初心者: IPAやスタウトのような個性の強いビールに少し抵抗がある方でも、このピルスナーなら安心して楽しめます。クラフトビールの世界への第一歩として最適です。

  • 喉が渇いているとき: 仕事帰り、スポーツの後、あるいはサウナの後にキンキンに冷えたこのビールをグイッと飲む。まさに至福の瞬間です。

  • 食事の最初の一杯: 麦芽の優しい甘みと爽やかな苦味は、食事の味を邪魔しません。特に、フライドポテトやソーセージといった軽めの料理との相性は抜群です。

  • 飲み飽きしないビールを探している人: 「何杯でも飲めるビール」を探している方には、ぜひ試していただきたい一杯です。

他のビールとの比較でわかる、このビールの立ち位置

同じ日に飲んだカールストラウスのIPAは、ホップの香りが爆発するような、パンチの効いたビールでした。それはそれで素晴らしい個性ですが、気分によっては少し重たく感じてしまうこともあります。一方、この「PARADISE?」は、いわば「癒し系」のビール。一日の終わりに、静かに自分と向き合いたいときに寄り添ってくれるような存在です。IPAのような「攻め」のビールとは対照的な、「癒し」という立ち位置にあると私は感じました。

NAPARBEER “PARADISE?” 詳細情報

最後に、このビールの詳細情報をまとめておきます。

種類

クラフトビール(ジャーマン・ピルスナー)

名前

NAPARBEER “PARADISE?”

ブリュワリー

Naparbier(ナパルビア、スペイン)

アルコール度数

4.8%

ホップ

Tettnanger

特徴

麦芽の甘みとホップの苦味のバランスが取れた、クリーンで飲みやすいピルスナー。

飲める場所

ビール専門店「びあマ」など、クラフトビールを扱う店舗

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SAKEVIVAの運営に携わるライターのGoです。旅や音楽、バスケ、ファッション、車など幅広いカルチャーに興味があります。お酒はテキーラ、ワイン、クラフトビールを特に愛し、家より外で楽しむスタイルです。 テキーラマエストロとしての知識と、収集癖、行動力を活かし、先入観を無くす新しい気づきを提供したい。体験レポートや歴史、文化を深掘りし、皆さんの好奇心を刺激するような記事をお届けします。

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