【実飲レポート】罪悪感なき贅沢。サントリープレミアムハイボール「山崎」がもたらす最高のご褒美体験

普段は爽快な「知多」や「白州」で作るハイボールをこよなく愛する私にとって、「山崎」は少し特別な存在。

憧れはありつつも、あの高貴なボトルを開けてハイボールにするのは、正直なところ、少し気が引けてしまう…。そんなウイスキー好きなら誰もが抱くであろう“もったいない精神”を、いとも容易く飛び越えさせてくれる一本と出会えました。

それが、サントリープレミアムハイボール山崎です。
希望小売価格600円(税別)という価格に一瞬ためらうかもしれません。しかし、結論から言えば、この一本がもたらす体験価値は、その価格を遥かに凌駕します。この記事では、普段は“白州派”の私が感じた「山崎」ハイボール缶のリアルな魅力、そしてその価値を最大化する楽しみ方まで、余すことなくレポートします。

※本記事で紹介しているハイボール缶「山崎」は23年8月発売のものです(現在は入手困難)。24年発売モデルは各ECサイト等で購入可能(2025年8月12日現在)

そもそも「サントリープレミアムハイボール山崎」とは?

このハイボール缶がなぜこれほどまでに注目されているのか、まずはその背景と基本的な情報から紐解いていきましょう。

日本が世界に誇る「山崎蒸溜所」のウイスキーを手軽に

サントリープレミアムハイボール「山崎」は、その名の通り、日本のウイスキーの歴史そのものと言っても過言ではない「山崎蒸溜所」で育まれたモルトウイスキーのみを使用して作られています。

1923年、鳥井信治郎によって日本初の本格的なウイスキー蒸溜所として建設されて以来、数々の世界的な賞を受賞し、ジャパニーズウイスキーの名声を築き上げてきました。

その山崎蒸溜所のウイスキーが、最高のバランスでハイボールとして仕上げられ、缶を開けるだけで味わえる。これは、ウイスキーファンにとってはまさに事件です。

これまではバーで注文するか、高価なボトルを購入して自分で作るしかなかった「山崎ハイボール」という特別な一杯を、自宅や好きな場所で気軽に楽しめるようになったのです。

キーワードは“ミズナラ樽”、その特徴的な味わいの秘密

「山崎」の味わいを語る上で欠かせないのが、サントリーが世界に誇る「ミズナラ樽」での熟成です。ミズナラはジャパニーズオークとも呼ばれ、加工が難しく、ウイスキーの樽材としては非常に個性的。

しかし、この樽で熟成された原酒は、白檀(びゃくだん)や伽羅(きゃら)を思わせる、極めてオリエンタルで高貴な香りを纏います。

サントリーの公式サイトにも、このハイボールの特徴として「ミズナラ樽で熟成した『山崎』ならではの、厚みのある味わいと深い余韻」が挙げられています。ただスモーキーなだけではない、幾層にも重なる複雑で華やかな香り。それこそが、世界中のウイスキー愛好家を魅了する「山崎」の真髄であり、このハイボール缶にもその魂が確かに宿っているのです。

希望小売価格600円、アルコール度数9%という「特別仕様」

このプレミアムハイボール缶は、希望小売価格600円(税別)。一般的なハイボール缶と比較すれば、確かに高価です。しかし、これは単なる価格設定ではありません。中味には「山崎」モルト原酒のみならず、山崎蒸溜所の天然水で割水を行うという徹底したこだわりが貫かれています。

さらに、アルコール度数は9%と、一般的な5〜7%のハイボール缶よりも高めに設定されています。

これは、しっかりとした飲みごたえと、「山崎」本来の厚みのある味わいを堪能してもらうための「特別仕様」。グラスに氷を入れて飲むことで、ちょうど良い味わいのバランスになるように計算し尽くされているのです。この価格と度数には、サントリーの「妥協なき品質」への自信が表れています。

【実飲レビュー】憧れの「山崎」ハイボール缶、その味や香りを徹底解剖

さて、ここからは私が実際に体験したリアルな感想をお届けします。果たして、普段「白州」の爽やかさに慣れ親しんだ私の舌は、この一杯をどう感じたのでしょうか。

グラスに注ぐ瞬間から始まる、高貴な香りの体験

プシュッ、と缶を開けた瞬間に聞こえる、小気味よくも密度の高い炭酸の音。それだけでもう、期待感は最高潮に達します。今回はこの特別な一杯のために、お気に入りの薄いロックグラスを用意しました。

グラスにゆっくりと注いでいくと、立ち上る泡は驚くほどきめ細かい。そして何より、注いだ瞬間からグラスの周りに広がる香りが尋常ではありません。

それは、熟した果実のような甘い香りと、先ほど触れたミズナラ樽由来のオリエンタルな香りが混ざり合った、非常に複雑で華やかなアロマ。ただ爽やかなだけではない、明らかに格の違いを感じさせる香りに、飲む前から心を鷲掴みにされてしまいました。

口に含んだ瞬間に広がる、深く華やかな味わい

いよいよ、一口。舌に触れた瞬間、まず感じたのは驚くほどリッチな甘みです。まるで蜂蜜や完熟した柿のような、円熟した甘やかさが口の中を満たしていきます。炭酸の刺激は非常にクリーミーで、決して味わいを邪魔しません。

そして、その甘みの奥から、しっかりとしたモルトのコクと、ほのかなスモーキーさが顔を覗かせます。

味わいが単層的ではなく、次から次へと違う表情を見せてくれる。これが「山崎」の複雑さなのかと、深く納得しました。飲み込むと、鼻から抜けていく香りがまた格別。リッチで、華やかで、そしてどこまでも深い。まさに至福の瞬間です。

いつものハイボールと何が違う?“白州派”ライターが感じた明確な個性

ここで、私が普段愛飲している「白州」のハイボールとの違いについて触れておきたいと思います。「白州」の魅力が、森の若葉やミントを思わせる爽やかさと、軽快なスモーキーさにあるとすれば、「山崎」は全くの別次元。

「白州」が晴れた日の午前中に森を散策するような、清々しくクリアな体験だとすれば、「山崎」は重厚な調度品に囲まれた書斎で、ゆっくりと時間をかけて古書を読み解くような、深く知的な体験です。

キレや爽快感よりも、味わいの”厚み”と”奥行き”に全てのステータスが振り分けられている印象。どちらが良い悪いではなく、気分やシーンによって完璧に棲み分けができる、明確な個性の違いを感じました。

「これぞ山崎!」思わず唸る、長く続くスモーキーな余韻

このハイボール缶で最も感動した点の一つが、飲み終えた後の「余韻(フィニッシュ)」の長さです。グラスを置いた後も、口の中から喉の奥にかけて、ミズナラ樽由来の心地よいスモーキーな香りと、ウッディな甘みがじんわりと長く続きます。

この余韻があるからこそ、次の一口がまた欲しくなる。

一口飲むごとに、「山崎」というウイスキーが持つ物語のページを一枚ずつめくっていくような感覚に陥りました。この感動的なフィニッシュは、他のハイボール缶では決して味わうことのできない、「プレミアム」の名にふさわしい体験でした。

660円の価値を最大化する、最高に贅沢な楽しみ方

この特別な一本を、ただ飲むだけではもったいない。ここでは、そのポテンシャルを最大限に引き出すための、私なりのおすすめの楽しみ方をご紹介します。

「山崎」の深いコクと香りを引き立てる、おすすめペアリング

「山崎」ハイボールの複雑で華やかな味わいは、おつまみ選びも楽しくさせてくれます。今回は、比較的手軽にコンビニエンスストアでも手に入るものを中心に、いくつか試してみました。その中でも特に相性が良いと感じた組み合わせをご紹介します。

コンビニでも揃う、鉄板のおつまみはこれ

濃厚な旨味の「スモークチーズ&ミックスナッツ」

これは、まさに王道の組み合わせです。スモークチーズの燻製香が、「山崎」のスモーキーな余韻と同調し、味わいのレイヤーをさらに増やしてくれます。また、ミックスナッツ、特にクルミやアーモンドが持つ油分と香ばしさが、「山崎」の持つ蜜のような甘みを優しく包み込み、よりまろやかな印象にしてくれました。塩気のあるナッツが、ハイボールの甘みを引き立てる効果もあります。

意外なマリアージュ「高カカオのビターチョコレート」

ウイスキーとチョコレートの相性の良さは知られていますが、「山崎」にはカカオ分70%以上のビターチョコレートが特におすすめです。チョコレートの持つカカオの苦味と豊かな香りが、「山崎」の華やかさと見事に融合します。ハイボールの甘みがチョコレートの苦みを和らげ、チョコレートの香りがハイボールの余韻をさらに複雑で長いものにしてくれる。まさに大人のためのペアリングです。

いつ、どこで飲む? おすすめの飲用シーン

このハイボールは、飲むシチュエーションを選ぶことで、その感動をさらに深めることができます。

週末の夜に。自分だけの「ご褒美時間」を演出する

一週間頑張った自分へのご褒美として、金曜や土曜の夜にじっくり味わうのが最高のシチュエーションではないでしょうか。部屋の照明を少し落とし、スマートフォンは脇に置いて、好きな音楽や映画に没頭する。そんな時間の傍らにこの一杯があれば、いつものリビングが、まるでオーセンティックバーのカウンターのように感じられるはずです。

キャンプで焚き火を眺めながら。最高の非日常を味わう

もう一つ提案したいのが、アウトドアでの飲用です。特に、キャンプで揺らめく焚き火を眺めながら飲む「山崎」ハイボールは、まさに格別。パチパチと薪がはぜる音、澄んだ空気、そして「山崎」の深いスモーキーな香り。自然とウイスキーの香りが一体となり、日常の喧騒を忘れさせてくれる、最高の非日常体験があなたを待っています。

【ライターの本音】ボトルで飲むのと何が違う?“罪悪感なき贅沢”という価値

最後に、ライターとしての本音を。

私がこの商品に最も価値を感じたのは、味わいはもちろんのこと、その「精神的な手軽さ」です。
シングルモルト「山崎」のボトルは、今や1万円を超えることも珍しくありません。そのボトルをハイボールにするのは、やはり“もったいない”という気持ちが先に立ってしまうのです。

しかし、この缶ならどうでしょう。660円(税込)で、あの「山崎」のハイボールが、最高の状態で楽しめる。これは、高価なボトルを開ける”罪悪感”から私たちを解放してくれる、素晴らしいソリューションです。この「罪悪感なき贅沢」こそが、私が考えるこの商品の最大の魅力なのかもしれません。

まとめ:プレミアムハイボール「山崎」は、日常を豊かにする「体験チケット」だった

今回、サントリープレミアムハイボール「山崎」をじっくりと味わってみて、これは単なる飲み物ではなく、日常の中に非日常的な時間をもたらしてくれる「体験チケット」なのだと確信しました。

一口飲めば、山崎蒸溜所の歴史や、作り手たちのこだわりに思いを馳せることができる。普段のハイボールとは一線を画す、その深く、華やかで、複雑な味わいは、間違いなく価格以上の価値があります。

「山崎」に憧れを抱いているウイスキー初心者の方、いつものハイボールをアップグレードしたい方、そして、頑張った自分に最高のご褒美をあげたいと思っているすべての方に、自信を持っておすすめします。今夜は、この特別な一本で、少し贅沢な時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。

「サントリープレミアムハイボール山崎」の詳細情報

この記事でご紹介した「サントリープレミアムハイボール山崎」の基本的な情報を表にまとめました。ご購入の際の参考にしてください。

正式名称

サントリープレミアムハイボール「山崎」

容量

350ml

希望小売価格

600円(税別)

アルコール度数

9%

品目

ウイスキー(発泡性)①

原材料名

モルトウイスキー(国内製造)/炭酸

特徴

ミズナラ樽で熟成した山崎モルト原酒を使用。厚みのある味わいと深い余韻。

販売チャネル

全国のコンビニエンスストア、スーパーマーケットなど(数量限定)

公式サイト

https://www.suntory.co.jp/whisky/yamazaki/

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SAKEVIVAの運営に携わるライターのGoです。旅や音楽、バスケ、ファッション、車など幅広いカルチャーに興味があります。お酒はテキーラ、ワイン、クラフトビールを特に愛し、家より外で楽しむスタイルです。 テキーラマエストロとしての知識と、収集癖、行動力を活かし、先入観を無くす新しい気づきを提供したい。体験レポートや歴史、文化を深掘りし、皆さんの好奇心を刺激するような記事をお届けします。

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