こんにちは、SAKEVIVAライターのGoです。
皆さんは「BELCHING BEAVER(ベルチングビーバー)」というブルワリーにどんなイメージを持っていますか? 私は正直、「ピーナッツバターミルクスタウト」の印象が強烈で、「あの甘くて美味しいスタウトを作る愉快なビーバーたち」だと思っていました。
しかし、今回紹介する一本はそんな私の(そして多分皆さんの)イメージを良い意味で裏切る、とんでもないモンスターです。
その名も「Imperial Phantom Bride(インペリアル ファントム ブライド)」。
人気バンド「Deftones」とのコラボ缶であり、ロゴのビーバーは相変わらず可愛いのですが、中身はアルコール度数9.0%の超強力なインペリアルIPA。実際に飲んでみると、その力強さと完成度に圧倒されました。今回は、この衝撃的な一杯をじっくりレポートします。
ベルチングビーバーといえば「ピーナッツバター」? その常識を覆すIPAの名手
ベルチングビーバーと聞けば、多くのクラフトビールファンがあの濃厚で甘美な「Peanut Butter Milk Stout」を思い浮かべるでしょう。しかし、彼らの真価はそれだけではありません。実は、西海岸スタイルのキレのあるIPA造りにおいても、非常に高い評価を得ている実力派なのです。
カリフォルニア発!「Belching Beaver」ってどんなブルワリー?
2012年、アメリカ・カリフォルニア州オーシャンサイドで創業したBelching Beaver Brewery(ベルチングビーバー ブリュワリー)。ブランド名の通り、ゲップ(Belching)をするビーバーがロゴマークという、一度見たら忘れられないユニークな世界観を持っています。
彼らのモットーは「Dam Good Times(最高に楽しい時間)」。
創業当初から「品質には妥協しないが、気取らないビール」を目指しており、スタウトのような変化球だけでなく、正統派のWest Coast IPAやヘイジーIPAなど、幅広いスタイルで高品質なビールをリリースし続けています。特に、音楽やカルチャーとの結びつきが強く、ただ飲むだけでなく「楽しむ」ためのビールを提供しているのが特徴です。
ロックファン垂涎!「Deftones(デフトーンズ)」との最強コラボシリーズ
今回紹介するビールを語る上で外せないのが、アメリカのオルタナティヴ・メタル・バンド「Deftones(デフトーンズ)」の存在です。
実は、DeftonesのボーカルであるChino Moreno(チノ・モレノ)は大のクラフトビール好き。彼が「バンドとブルワリーのコラボ」を構想した際に、最初のパートナーとして選んだのがBelching Beaverでした。
このコラボレーションは単なる名義貸しではありません。以下のように、バンド側が深く関与している本気のプロジェクトなのです。
- レシピ開発への参加:ボーカルのチノ・モレノが実際に試飲やアイデア出しを行い、フレーバーの方向性を決定しています。
- 継続的なパートナーシップ:一発屋の企画ではなく、2016年から現在に至るまで10種類以上のコラボビールをリリースし続けています。
- 楽曲とのリンク:ビールの名前やパッケージアートは、Deftonesの楽曲やアルバムの世界観と直接リンクしています。
伝説の第1弾「Phantom Bride IPA」がパワーアップして帰ってきた
2016年にリリースされたコラボ第1弾が「Phantom Bride IPA」。Deftonesのアルバム『Gore』に収録されている楽曲「Phantom Bride」から名付けられました。
このビールは、ホップの苦味とフルーティーさのバランスが完璧で、瞬く間にブルワリーのコア商品(定番)へと昇格しました。そして今回、その伝説的な第1弾をさらに強化し、アルコール度数とホップ量を引き上げたのが、この「Imperial Phantom Bride」なのです。
【実飲レポート】Imperial Phantom Brideの「力強さ」を体験する

パッケージ:可愛いビーバーとクールなアートワークのギャップ萌え
まず目を引くのが、このパッケージデザインです。
Deftonesのアートワークらしい、少しミステリアスで幻想的なフラミンゴ(あるいは鳥?)のイラストが描かれています。クールで洗練された雰囲気なのですが、缶の上部やロゴを見ると、いつもの「歯を出して笑っているビーバー」が鎮座しています。
「カッコいいロックの世界観」と「陽気なビーバー」。このギャップがたまりません。「ジャケ買い」推奨です。
アロマ:グラスに注いだ瞬間に広がるシトラスと松の爆発的香り
プルタブを開けた瞬間、その場の空気が変わるほどの香りが漂いました。グラスに注ぐと、少し濁りのある美しいゴールドカラー。
鼻を近づけると、まず強烈なシトラス(柑橘)の香りが飛び込んできます。レモンやグレープフルーツの皮のような爽やかさに加え、熟したメロンやトロピカルフルーツの甘いニュアンス。そして奥底から、クラフトビール好きにはたまらない「松(パイン)」や「樹脂(レジン)」のようなダンクな香りが追いかけてきます。
これは、使用されているホップ(Amarillo, Citra, Simcoe, Mosaic)の特徴が見事に発揮されている証拠です。
テイスト:9.0%の衝撃!ガツンとくる苦味とモルトの甘美な罠
一口含むと、「美味い!」と思わず声が出ました。
最初の印象は、意外なほどの飲みやすさです。シトラス系のフルーティーさが口いっぱいに広がり、口当たりは非常に滑らか。しかし、油断しているとすぐに「Imperial」の本性が顔を出します。
「美味い」と思わず声が出る、飲みごたえ抜群のボディ感
喉を通る頃には、しっかりとした苦味がガツンとやってきます。IBU(国際苦味単位)は60と表記されていますが、体感としてはもっと力強く感じます。ただ苦いだけでなく、モルトの甘みがしっかりと支えているため、味わいに厚みがあるのです。
そして何より恐ろしいのが、アルコール度数9.0%を感じさせないバランスの良さです。アルコール特有のツンとした刺激はほとんどなく、心地よい熱さだけが食道に残ります。飲みやすさと飲みごたえが同居する、まさに「力強さ」を感じる一杯です。
通常版とは何が違う?「Imperial」の名を冠する理由と楽しみ方
ホップ量は倍増!? スペックから見る味わいの違い
通常版と今回のインペリアル版の主な違いを以下の表にまとめました。数値を見ると、その強化具合が一目瞭然です。
| 項目 | Phantom Bride IPA (通常版) | Imperial Phantom Bride |
|---|---|---|
| アルコール度数 (ABV) | 7.1% | 9.0% |
| ホップ使用量 | 基準値 | 倍量 (Doubling Down) |
| スタイル | IPA | Imperial IPA |
| 味わいの特徴 | バランス重視、ドリンカブル | パンチ力重視、濃厚なボディ |
特筆すべきは、ホップの使用量が「倍増(Doubling down)」されている点です。これにより、香りの密度と苦味の質が格段に向上しています。通常版が「毎日飲めるIPA」だとしたら、こちらは「特別な時にじっくり向き合いたいIPA」と言えるでしょう。
このビールをおすすめしたい人・おすすめのシーン
このビールは、以下のような方やシーンに特におすすめです。
- Deftonesファン:アルバム『Gore』を聴きながら飲めば、没入感は最高潮に達します。
- 「最近のIPAは軽すぎる」と感じている人:ヘイジーIPAのようなジュース感だけでなく、昔ながらの「苦味」と「酒感」を求めている方に刺さります。
- 可愛いもの好きの隠れ酒豪:見た目のビーバーに惹かれて買ったものの、実は度数が強いというギャップを楽しみたい方に。
週末の夜、ロックを聴きながら「力強さ」に酔いしれたい30代へ

個人的な推奨シーンは、金曜か土曜の夜です。
仕事で溜まった疲れやストレスを吹き飛ばしたい時、この9.0%の力強さは最高の相棒になります。合わせるおつまみは、ビールの強さに負けない「ステーキ」や「スパイシーなタコス」、あるいは濃厚な「チーズバーガー」がベストマッチ。
部屋の照明を少し落とし、好きな音楽(もちろんDeftones推奨ですが、激しめのロックなら何でも!)をかけながら、グラスを傾ける。そんな贅沢な時間の使い方を教えてくれるビールです。
まとめ:見た目に騙されるな!本格派IPA好きに捧げる一本
商品詳細情報
以下に、今回レポートした「Imperial Phantom Bride」の詳細スペックを記載します。購入時の参考にしてください。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 商品名 | Imperial Phantom Bride (インペリアル ファントム ブライド) |
| ブルワリー | Belching Beaver Brewery (アメリカ・カリフォルニア州) |
| スタイル | Imperial IPA (インペリアルIPA) |
| アルコール度数 (ABV) | 9.0% |
| IBU (苦味単位) | 60 |
| 使用ホップ | Citra, Amarillo, Simcoe, Mosaic |
| 原材料 | 麦芽、米、ホップ |
| コラボレーション | Deftones (デフトーンズ) |
